東青協議長 今井孝治氏(今井印刷株式会社 代表取締役)をお迎えしたインタビュー企画の続編。印青連NEWS10月号では紙面の都合上掲載できなかった「カスタマージャーニーマップ」編。
今井氏の熱く語る様をほぼノーカットバージョンでお届けします。
★インタビュー登場人物紹介★
(三研メディアプロダクト株式会社 社長)
インタビュー直前にインタビューアーの役を頼まれる
カスタマージャーニーマップは社員にやってもらった
(株式会社松谷メールサービス 社長)
インタビュー総責任者だが、自分で記事を編集する羽目に
カスタマージャーニーマップをやってないのがバレた
(菁文堂株式会社 社長)
写真撮影係だったが、勝手に話に入ってきた
カスタマージャーニーマップは社員にやってもらった
(株式会社大東機材 社長)
印青連広報部の規律担当。ガタイもいい。
カスタマージャーニーマップは自分でやった
カスタマージャーニーマップとは?
!カスタマージャーニーマップ!
カスタマージャーニーマップとの出会い
実際に今井議長が経営戦略について深堀をしようとする中で出てきたのがこのカスタマージャーニーマップ(以下CJM)なんですね?
昨年から東青協ゼミの中で、いろいろな経営戦略について学んで来ました。
例えば、経営ツール的なランチェスター戦略、ブルー・オーシャン戦略とかSWOT分析などです。
去年僕がセミナーをやった時に、一般的なマーケティング手法でセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングのやり方っていうのは頭では理解できるのですが、どうも手にフィットしないような感じがしていました。
印刷市場の全体と自分たちの取り分を比べると、琵琶湖と柄杓の水ぐらい違うわけです。琵琶湖の水が減っても頑張れば柄杓の水は汲めるわけです。
なのにそういう考え方はどうも合わないなという風に思ったのがきっかけでした。
お客様と深い関係を作って、製品だけでなくサービス全体として提供価値を高めていくことと僕は理解していて、そういうこともやらなきゃいけないし、ゼミのテーマもどうしようかと悩んでいました。そうして悩んでいた時にこのCJMを見つけたんです。
東青協ゼミで
加賀屋さんのサービスこそがハイサービスの代表とされておりましたが、それを明日からやりましょうと言われたところでとても厳しいお話です。そこで、自分たちはどこから始めたらいいのかと考えました。まず自分たちのやってることをサービスとして捉え直すところから始めたらどうだろうと思い、このCJMをみんなで取り組んでみることにしました。
それが結果として全青協の実践にもなり、東青協の人たちに役に立つツールになると思うんです。自社で取り組んでみたことで社内の雰囲気も少し変わりましたし、他の方からもそういう意見を多く聞くことができました。僕の座右の銘は『一石二鳥』。CJMは全青協でも東青協でも役に立つということなんです!
カスタマージャーニーマップやってみた
製造業の場合、会社の指示通りにきちんとできているかという視点で判断しますので、マイナスポイントが目立ってしまいます。社員が書いたCJMを見て驚いたのは、当社の営業は内気な人が多く、こちらから質問をしても意見が返ってこない事が多いんです。しかし、逆に意見を多く返してくる営業に限ってお客様のことを理解できていないんだということが分かりました。 内気と思っていた社員ほど私の言ってることを理解してもらって、それに沿って接してくれているということがこのCJMを書いてもらって初めて分かりました。 こういう風にしなさいとかお客さんに役に立つとか、トップが言うとどうしても口だけになってしまいますが、それがどれぐらい社員に浸透しているか、どれぐらい理解しもらえているかを測る尺度になりました。
私は皆さんとは業界が違いますので視点も少し違っているかと思います。
私は、直接今井さんのセミナーも受けてますので、本来はもっと早く取り組まないといけませんでした。
聞いてみて「あっ、違ったんだった」ということにもなるし、日々の業務の中で書いたものと比較して違うかもしれないって気づくとか、まずは1度書いてみて、それと比べて現実はどうなのかというのを積み重ねていくと何もベースのないところでモノを見るよりは、目線とか脳の働きが変わってくると思うんですよね。 そのためのツールとしてはいいかなと思います。
選ぶということがあるけれども使ってみてどうだってところが一番大事な部分で、応用編ではそういう見方をしましょうということをやります。
これを埋めることだけが正解じゃないですけど、こういう目を持って一連の経験がどこでこちらにスイッチして、その後このお客さんはどう考えてどのようにスイッチするだろうとかスイッチしないだろうとかの考えを持つということは、BtoBにおいて大体一緒の考え方と思います。
まとめ
--- 一同(笑) ---
まず、そのお客さんがどう考えていらっしゃるかというのをほぼ考えずに、言われたものを要望通りに対応し、配送手段のところでこちらの方が安いでよという提案ばかりになっている。そこじゃないんだよねっていうのを、気付かせてもらえるツールだとは思います。 ただ、仕事のスピード感は印刷業の方と一緒だと思うんですけど、入りから出までの納期がせいぜい3日っていう世界で生きてると、案件発生からでは遅いんです。 であれば、過去の案件の振り返りをこのカスタマージャーニーマップでやってみて、次の時には「こちらが先回り出来るよね」、「こういうった提案ができるよね」という、過去案件を財産化していくことに使えるのかなと思います。
でもそうではなくて、間違いを見つけたらそれを材料に改善していくという考え方に改める。ミスをしたのは集中してないからだとか、そういうことではなくて、そもそもミスが生まれるような業務の仕方をしている、いやさせているというところに問題がある、これはみんなの問題だという捉え方にして、改善をしていくという風にしていかないと会社は良くならないし、つまらない、行きたくないってことになる。 積み重ねれば強みが出るんだということを信じて、こういうツールとかを使ってやってくっていうのは大事なことだし、だから「強く楽しく美しく」的なツールだと思ったんです、これは。 我ながらテーマに沿ってるんじゃないって。(笑) 最初からコレを見つけて始めたわけではなくて、いろいろと悩んで見つけたいうことです。
『東青協ゼミ&ハイサービスプロジェクト Presents
カスタマージャーニーマップを作ろう!』
松谷もやってみた
今井氏へのインタビュー記事は以上となります。
ご協力ありがとうございました。
記事: (株)大東機材 生駒博之
(今井印刷株式会社 社長)
熱く語った為NEWS紙面に収まらず・・・
今回のブログを作るキッカケになった方
カスタマージャーニーマップ伝道師