総務委員会に所属している有限会社幸特殊印刷の飯村健です。
弊社は東京都羽村市にてシール・ラベル印刷と曲面へのスクリーン印刷などを行っています。今年で創業47年を迎えます。
印青連では総務委員会のほかに“ほぼ”公式カメラマンとしてイベントでの撮影を担当しています。今はコロナ禍で出番がほとんどなく寂しいかぎりです。
今回、ブログの当番が回ってきたということで、私の「細くて長い写真ライフ」を通して自己紹介をさせていただきます。
鉄道写真
小学校の低学年の頃は鉄道が好きでした。『国鉄全線大百科』という本が好きで駅名を暗記したり、駅に置いてあるスタンプを集めたりしていました。当然のように写真も撮りたくなり、家にあったカメラで撮影していました。ちなみにそのカメラは姉が生まれた時に父がローンを組んで1万円で買ったとされる二眼のカメラです。ピント合わせは手動でほとんどがピンボケか手振れしていてまともな写真はほとんどありませんでした。でも撮影は楽しかったです。
西武鉄道 1980年代頃 数少ないまともに撮れた写真
初めての一眼レフカメラと天文写真
最初に一眼レフを買ったのは、小学校の高学年の頃でした。当時、天文に興味あり、天体写真を撮りたいと思っていました。星の撮影にはシャッターを開けっぱなしする機能をもったカメラが必須だったため、ずっと貯めていたお年玉をはたいてPENTAXのME Superというカメラを購入しました。
はじめて買ったフィルム一眼レフ:PENTAX ME Super
一眼レフが手に入れば天文雑誌にあるような美しい星空の写真が撮れるものと思っていましたが、全然良い写真は撮れませんでした。フィルムは現像するまで撮影した写真を見られないので、デジタルのように撮影結果をもとに修正しながら撮ることができません。小学生だった自分にはフィルム代と現像代は高額で36枚撮りフィルムを2か月くらいかけて撮影していました。そのため撮影時の状況など覚えておらず、メモを取っても無くすなど撮影を振り返ることがなく、全然進歩しませんでした。現像から上がった写真をみてがっかりすることばかりでした。
月の写真 商店街の景品交換でもらった天体望遠鏡に接続して撮影
バックパッカー時代
その後、自分の中で写真は下火になり、友人と遊びに行ったときに記念撮影をするくらいでした。再び写真熱があがったきっかけは、沢木耕太郎の『深夜特急』を読んだことです。ユーラシア大陸をザックひとつで旅する主人公に憧れ、バックパッカーみたいなことをしていた時期がありました。その記録用として再びカメラを手にしました。
その頃もまだフィルムカメラだったので、空港の手荷物検査のX線でフィルムが感光しないかドキドキしたのは良い思い出です。撮影の失敗も相変わらず多く、ブルガリアを旅行していた時はフィルムの装填ミスで1週間分くらい全く撮影されていないのにシャッターを切り続けていました。
海外を旅行している時、写真はコミュニケーションの手段としても役立ちました。バックパッカーがよく利用するユースホステルという相部屋の安い宿があるのですが、そこで出会った人に「写真を送るよ」というのをきっかけにして連絡先を交換したりしました。
ただ、それ以外では撮った写真は自分以外の誰にも見られることなく、永く本棚の肥やしになっています。今なら旅をしながら写真をSNSにアップできるので楽しいだろうなと思います。
ベネチアにて 誰にも見られることのない本棚の肥やし写真
デジタル一眼時代
デジタル一眼を買ったきっかけは、はじめはこどもの運動会を撮るためでした。その時買ったのはNikonのD3100という入門機です。デジタル一眼にしてから撮影枚数が飛躍的に増えました。相変わらず失敗写真も多いのですが、撮影結果を見て露出や構図を修正して撮影し続けられることや、RAW現像という撮影後のデータを調整できることで写真のクオリティがあがった気がします。このカメラは修理に出しながら長く使いました。印青連の最初の方の写真はこれで撮っています。
組合旅行で行った台北の夕暮れ D3100で撮影
その後、カメラ内部のセンサーがより大きい「フルサイズ一眼」がほしくなり、Canon の6D Mark II を奮発して購入しました。センサーの感度が高く、暗い場所でもきれいに撮れるので印青連の大忘年会などで活躍しました。発色も良く、気に入っていました。
今は亡き EOS 6D Mark IIで撮影
しかし、このカメラは買って一年もしないうちに電車に置き忘れ、紛失してしまいました。カメラ人生で一番苦い出来事です。「網棚に物を載せているときに、座席に座ってスマホを見てはいけない」というのが人生の教訓に加わりました。
現在:ミラーレスカメラ
この反動から、その後のカメラは、中古の小さいミラーレスを使っています。今は、富士フィルムのX-T10とX-T20の2台で撮影しています。このカメラは最初に買ったカメラと見た目がとても似ていて、原点に戻ったような気がします。
最初に買ったフィルム一眼と現在使っているミラーレス
以上が私の写真ライフです。何事も長続きしない性格ですが、写真だけは細々とながらも撮り続けてきました。こうして振り返ってみると写真とカメラと自分を取り巻く環境はこの40年でずいぶん変わったと感じます。フィルムからデジタルへ、マニュアルからオートへ、個人のコレクションからソーシャルへ。子供の頃、写真は楽しいけれど孤独な趣味でした、今はSNSで多くの人に写真を見てもらうことができ、「いいね!」をもらえる面白い時代になったと思います。
コロナ禍が早く収まり、“ほぼ”公式カメラマンとしてイベントに参加できることを願っています。
文:有限会社幸特殊印刷 飯村健
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