「活版印刷」「活字」ってなに? ~印青連メンバー会社紹介~

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皆さん、こんにちは!

印青連広報宣伝委員会の松谷です。


突然ですが、皆さんは「活版印刷」ってご存知ですか?
今回は、活版印刷と印青連メンバーの会社を合わせてご紹介しようと思います!!

 

▼目次
 ・「活版印刷」「活字」ってなに?

 ・印青連メンバー会社紹介!
 ・今日の活版印刷

 


「活版印刷」「活字」ってなに?



凸版印刷の一種で活字を組んだ版(活版)を使って印刷・・・小難しいですね(笑)

簡単に言ってしまえば、ハンコを押すようなイメージ。凹凸にインクを載せて押しあてる事で印刷する方法のひとつです。印刷物に版の凹凸が残る事が今では活版印刷の特徴と言えるかもしれません。16世紀頃日本に伝わり、長く印刷の主流でしたが、1980年代にはほぼ姿を消してしまったそうです。

何故、姿を消してしまったのか。 それは、コレ ↓ があまりにも大変だから・・・。

 

もうちょっと近くで・・・ ん?なにコレ??

 

・・・ハンコ?

いやいや、これこそが「活字」と呼ばれるものです。
活版印刷は、この活字を組み合わせて木型にはめ、いわゆる「版」を作り印刷するのです。 例えば文章一つ印刷する為にも、フォントや文字の大きさ、そして文章中の全ての文字分の活字が必要になるのです。それだけの活字を揃えておくだけでも大変な量になりそうですが、そこから一つ一つ文字を集めていくと思うと、ちょっとゾッとしますね(汗)

今日では他の印刷技術の発達により、活字を使った活版印刷は殆ど見られなくなりました。これまでの印刷で「版」を起す必要があった工程も、今ではパソコンからダイレクトに印刷データを作成出来る技術(DTP)により、その工程自体が無くなろうとしています。活字で版を作るには、膨大な労力やコストがかかり、時代に合わなくなってしまったのです。

 


印青連メンバー紹介!



そんな今日の印刷にあっても、印青連メンバーには活版印刷が出来てしまうのです!!

その会社は・・・。

文栄堂印刷紙工株式会社さん!!


豊島区の住宅街で地域に根付き、元気に営業されています。

東日本大震災の影響で活字の保管棚が崩れてしまい、今は活字を使った活版印刷は行っていないそうです。しかし、活版印刷機は現役で頑張っています!

版が無いのにどうやって印刷するのって?
活字に変わり樹脂製の版を作り、活版印刷機にはめて印刷するのです。


印刷の位置に合わせ、樹脂版を置きます。樹脂版の
周りに見える棒状の物は、樹脂版を固定する為の器具だそうです。この固定器具にも様々な長さや厚さ形があり、ミリ単位の位置調整を行います。やっぱり大変そう。



今日の活版印刷



時代とともに、印刷のトレンドから衰退しまった活版印刷ですが、昨今少し流れが変わってきています。印刷の時に版を押し当てる事により出来てしまう凹凸が、逆にその「風合い」や「デザイン性」等で、評価を受けるようになってきたのです。

例えば、名刺はどうでしょうか。

もらった瞬間に指先に凹凸を感じたら「お?」っと思いますよね。白黒だったとしても、無機質ではない人の手が込んだ風合いも演出できちゃいます。それは昔ながらのアナログな方法で印刷したからこそ得られる、人の手の温かみなのかもしれませんね。

全ての技術の発達は、様々な物事を、早く・手間なく・より簡単に・ローコストで出来るようにしてくれます。しかしそこで失われるもの、「人の手の温かさ」に私達は時々気付き、恋しくなる瞬間が誰にもあるのではないでしょうか。

今日の活版印刷は、情報伝達のツールとしてだけではなく、私達にそんな想いも提供してくれているのかもしれません・・・。
そんな想いの詰まった印刷にご興味がある方は、私達印青連にいつでもご相談くださいませ。

 

※「印青連」=「印刷産業青年連絡協議会」とは、東京の印刷又は関連産業青年部11団体で結成する、各専門職におけるプロ集団です。企画デザイン・印刷製本・リサイクルに至るまでの循環を全て網羅し、情報産業における未来を創造する協議会です。

 

【取材協力先】
文栄堂印刷紙工株式会社:武藤 剛様(印青連役員)


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